

今日は、生まれて初めての「お見合い」!
母親は、「一緒に行くのが当たり前!」と言い張っていたけど、ユウスケは「絶対、イヤだ」と頑張った。だって、初めての見合いで緊張している自分を、母親に見られるなんて・・・恥ずかしいもの
。
「頑張ってね」という母の声を背に、家を出た。「何をガンバルんだ」と、心の中でつぶやきながら・・・。
仲人さんから、「10分前には着くように来てください」と言われていたので、早めに家を出たのだが、思わぬ車の渋滞に巻き込まれてしまった。
「電話を入れておこう」と、携帯電話を手にとって気がついた。ユウスケは、仲人さんの携帯電話の番号を入れてなかったのだ。
「しまった、母さんにまかせっきりにしていたから、自分で連絡することがなかったんだ」・・・【反省】
なんとか、遅刻せずに会場に着いたけど、ユウスケは動転していた。小走りしたので、息がハアハアして、心臓がドキドキしているのが、自分でも分かる。 仲人さんと女性が、ソファから立ちあがって挨拶をする。
「川上あずささんです」
女性は、ニコッと笑って頭をさげた。美人と言うわけではないけど、ニコッと笑った表情がチャーミングだ。写真よりも、絶対、かわいい。
「ユウスケさん、どんなお仕事か話してあげて」と、仲人さんがユウスケの方を向いた。
ユウスケは、女性と話すのは慣れているつもりだったのだが、ドキドキが納まらない。思わず胸に手を当て「落ちつけ、落ちつけ」と口に出してしまった。あずさちゃんが、また笑った。ちょっと、落ち着いてきた。
「ぼく、営業をやってるんです」・・・ユウスケの話に、あずさちゃんがうなずいた。合間に「営業部は何人くらいいらっしゃるの?」とか「どんなお客さまに会うんですか」と、仲人さんが言葉をはさんでくれるので、話も進む。
30分ほどすると、仲人さんが言った。「2人でお散歩でもしてきたらいかが?」 2人だけのデート・・・。さあ、どうしよう。またドキドキしてきた。
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池田 裕子さんのプロフィール
夫の広い交際から、結婚の相談を持ち掛けられることが多くなり、一念発起。 |